発達障害の定義
注意欠陥多動障害

注意欠陥障害の一般的なイメージは、部屋が片づけられない、落ち着きがない、学業期にはすぐ離席してしまい問題になるなどのものだろう。しかし、これは注意欠陥・多動障害(ADHD)の一症状に過ぎない。注意欠陥障害には少なくとも三つの型がある。多動性を伴う注意欠陥障害、多動性を伴わず注意欠陥だけが目立つADD、さらには注意欠陥と法規範順守の意識がなく、破壊、暴言等を繰り返す注意欠陥および破壊的行動障害である。

注意欠陥・多動障害は、多動障害とも呼ばれる。気が散りやすく、一つの課題に長時間取り組めない、あるいは何かを行う際に物忘れや取違などの些細なミスを連発する不注意、じっとしていることができず、常時体を動かしてしまう多動、欲求をすぐに満たそうと行動してしまう衝動性という特色がある。最後の衝動性は対人面では「キレやすい」というレッテルを貼られる要因になり、本人を孤立させてしまう。ただし、大人になると、この特性は和らぎ、改善することも多い。何でもしすぎる傾向が強く、過活動のため肉体的に疲労困憊になる児童も珍しくない。

原因は、神経伝達物質の分泌不良であるとされ、治療は18歳以下である場合神経中枢刺激剤を主に用いるが、抗鬱剤、抗不安薬、統合失調症改善薬が代用されることもある。注意欠陥や、衝動性の好転には心理療法も有効で、言語的、身体的アプローチがなされる。日常の工夫としては、予定の見落としをふせぐため携帯電話のメモ機能やアラーム機能が有用である場合が多い。収納の籠を目立つ色にするなど視覚的な工夫も効果を発することがある。