発達障害の特徴と歴史
私はこんなことに困っています(アスペルガー症候群)

アスペルガー症候群の児童、もしくは生徒の傍にいると、小さな物音に跳ね上がるほど驚く姿を目にすることがある。聴覚過敏の症状の典型例である。子供によっては、耳をふさぎ声を出すことで、周囲の「騒音」(他の人には苦痛でもなんでもない音)をふせごうとすることもある。

聴覚過敏は、必ず表出するものではないが、アスペルガー症候群の人が、日常生活を送るときの大きな障壁になることが多い。特に電車などはうるさくてたまらない。自覚がある場合には、耳栓、イヤホンを持ち歩き、頑張って乗車することができるようになることもある。温感に問題のある温感鈍麻の場合、適切な温度調整ができず、冷房で体が冷え切ってしまう。

一番の難点はコミュニケーションである。言葉を額面の通り受け取るので、婉曲的表現は通じない。また、情より理を優先する思考回路のため、相手にとっては、感情を読み取りづらく「何を考えているか分からない」と切り捨てられてしまう。好きな刺激に没頭するあまり、寝食を忘れてしまうこともある。

一度始めたことを止められない子供も多い。物事をまとめることが苦手で、整除も苦手。散らかった部屋などを見ると、何から片づけていいのか「順番」がわからなくなる。この場合、誰かが、指示をすれば、片づけられることが多い。

彼らが一番苦手とすることは、突発的な変化である。過敏で、些細な変化にも反応するので、他の人が逆に驚くぐらい吃驚してしまう。スピードの速い展開になると、処理が間に合わず、「固まって」しまうことも多い。しかし、刺激の少ない環境であれば、集中力が高く、真面目で努力家という良い面で、短所を補える。特にコーヒー豆の選別や、アクセサリーの組み立て、事務用品の検品など単調で他の人がうんざりしてしまうような仕事を任せても、コツコツコツコツやり続け、作業の効率を最後まで落とさないなど、アスペルガーでない人にはできないことも多くある。無論、個人差があり一般化はできないが。