発達障害の特徴と歴史
発達障害の歴史

発達障害の歴史は決して古いものではない。現在は広汎性発達障害とよばれるカテゴリに属する自閉症がカナーによって発見されたのは1943年。我が国は太平洋戦争のさなかであった。

当時は精神病の一種、分裂病(現在の名称は統合失調症。英名Schizophrenia。幻覚や妄想等目立つ陽性症状と一見静かだが食事をとらない等、命に関わることもある陰性症状がある。自閉症との類似点は表情が乏しいこと動きがぎこちなく、不可思議に見えることなどが挙げられる。

「分裂病」では実際に心がバラバラになるという負のイメージがあるため、統合機能が弱まるという正確な名称になった。)のあまりにも早く発生したものであると考えられていたが、後に発達障害であることが判明した。両者の相違点は発生時の年齢(自閉症、アスペルガー症候群は18歳以下)、統合失調症は薬物療法によって「寛解」という症状が出なくなる状態に持ち込めるのに対して、自閉症はいつ機能の制限がなくなるか分からないこと等多くのことが挙げられる。もとは知的障害の研究をしていたカナーやアスペルガーはその過程で、特色のある障碍に出会ったのである。

注意欠陥・多動障害ADHDなどは言葉の遅れもないので、「だらしないだけ」「怠け者」と看過されていたが、脳科学の発達、及び関心の高まりで日本にも知られることになった。「発達障害者」と「定型発達者」の対比は類型論としてわかりやすく、時に事件の加害者として報じられ差別の対象になることもあり二次被害を受けている人が多い。

しかし、統計学的には人口比からして定型発達者が加害者であることが圧倒的に多いという事実を見逃してはならない。書籍などの発売で以前ほどタブー視されることが少なくなったのもまた事実である。本人や家族ら当事者がインターネットなどのツールを使って日常を綴ることも多くなり、周囲の理解の一助になっている。